キカイダーREBOOT

往年の特撮映画、待望の現代版

特撮映画はいつの時代も少年たちの心を突き動かす名作として、その時代の人々の心を揺り動かします。現在でいうところの特撮作品といえば、言わずと知れた『ウルトラマン』や『仮面ライダーシリーズ』などが代表的だ。どちらも筆者も子供の頃によく見ていたもの、今は放送されている時間の休日は眠りこけているので見る機会に恵まれない。子供の頃はリアルタイムで見ていたと考えたら、すごい努力だなとつくづく考えさせられる。誰もが一時、正義の味方に憧れ、将来は悪い奴らと戦って平和を勝ち取る的なことを考えたとしても別段おかしな話ではない。まぁ一般的に見られる悪い奴らと本当に正面切って喧嘩を売る人はいないですが。

現在で言うところの特撮映画は先に話題にしたウルトラマンや仮面ライダーなどが主流となっている。ですが過去に放送された作品の中には、この2作品以外に人気を博した特撮も存在しています。人によってはどれが自分にとっての最高だった特撮は何かは、それぞれの基準で異なります。そんな特撮映画で今から2年ほど前に制作され公開された、こんな作品があった。

『キカイダー REBOOT』という、2014年5月24日に全国公開された今作のタイトルを見て思い描いた作品は随分違っているという感想が一番に先行した。現代版にアレンジされているせいか、個人的に想像していたキカイダーよりも随分とパステルな印象が強い。ただ特徴でもある左右非対称な全体像は採用されているので、一目見ればキカイダーだというのだけは分かるのでそれはいいとしてだ。

実に40年以上ぶりに実写映画となって登場したキカイダー REBOOTについて、その魅力と概要を紹介していこう。

作品概要

キカイダー REBOOTについてですが、40年ぶりに現代アレンジされて帰ってきた特撮映画として公開されている。ただ1つ気になるのがどうして今頃キカイダーなのか、という点だ。確かに1970年代、放送当初はドリフターズの裏番組でありながら視聴率は平均して16%前後獲得するほどの人気を得ていた。けれど現代でどれほどの子どもたちがキカイダーを知っているかと聴かれたら中々微妙な質問でしょう。映画制作のきっかけについて調べてみると、今作の映画化にはKADOKAWAの専務である井上伸一郎氏によるバックアップが強かったとのこと。

よほど好きだったのでしょう、専務指示により企画はすぐに立ち上がり、制作準備に入るものの今作の脚本を描き上げるだけでおよそ2年という歳月が掛かったというのだ。熱を込めて制作された今作だが、そうした取締役の心を揺り動かすだけの人気があったということでしょう。

ではそんな今作のあらすじから、まずは見ていこう。

あらすじ

近未来の日本、政府は『ARKプロジェクト』と呼ばれる極秘計画を推し進めていた。それは人間が普通なら出来ることのない仕事をロボットに任せようとするもの、諸問題を解決するためとして日本の未来を担うとする重要な計画に携わっていた天才科学者でもある光明寺博士。彼の主導のもとにプロジェクトは推進していきましたが、ある事故によって命を落としてしまい、一転してプロジェクトは座礁の兆しを見せた。

そんな大変な計画に携わっていた父を持つミツコとマサルの二人。父の事故死は彼ら二人がある事件に巻き込まれようとする前兆に過ぎなかった。マンションでくつろいでいる時、突如出現した侵入者によって命の危険に瀕したミツコたちの前に現れたのが、機械の身体でありながら良心回路という人間の心に近いプログラムを有したジロー事、キカイダーだ。光明寺博士が遺したもの、それを守るためにジローはキカイダーとしてミツコとマサルの双子を守るために活動していきます。

果たして誰がジローたちを狙っているのか、敵の目的とは何なのか。

旧作と比べて

キカイダーという作品の面白さは当時を知る人たちにしたら懐かしい作品が出てきた、という感想で一杯のはず。作品の人気もそれとなく高いものの、実写作品は数えて数十年ぶりという点で見ると、やはり仮面ライダーやウルトラマンなどとは違った意味での人気という異なる厚を持っていたのかもしれません。もちろん面白いことには面白い、ただ如何せんテーマが難しいというのも関係しているかもしれません。

主人公となるキカイダーは完全なロボットでありながら、搭載された本作の重要なキーワードとして認知されている『良心回路』を取り付けられていることにより、人間の感情を理解できる。それに基づき、物事の善悪を判断しながら社会に根付く諸問題解決のためにロボットを役立てていこうというのが、映画でのテーマであり、作品全体に投げかけられている問題点と言われます。

そのためか、今作においても諸問題を解決するにおいてキカイダー本人が悩み苦しむ姿がところどころに映しだされており、人間めいた行動を取りながらも自分のすべきことを見出そうとする姿勢には、どこか共感出来る部分があるはずだ。

ハワイでの人気

今作の人気については日本よりも、違う地域においての熱狂的すぎる出来事に焦点を置くべきかもしれません。キカイダー REBOOTは日本というよりは、太平洋のほぼ真ん中付近に位置しているハワイにおいて、高い人気を得ているのです。驚く人もいるかもしれませんが、言葉のままにすごい人気を勝ち得ているのです。

公開された当初は1週間の限定公開だったところを、公開した週の週末映画ランキングで1位を獲得、さらにその影響に煽られてハワイの中でも高級住宅街で知られるカハラ地区で上映続行が決定されるという、快挙を成し遂げた。公開された映画館は1館しかなかったにも関わらず、1位を獲得したのだから凄い。しかしどうしてここまでキカイダーが人気なのかが問題でしょう。

実はキカイダーは1970年代に放送された特撮作品からハワイの人々に人気を集め、字幕のみだったが本作が放送されている際は平均視聴率が『26%』という記録を出した。更には同作で挿入歌を歌った初期の俳優さんは名誉市民に認定されるという、異常なまでのキカイダー信者が多いのです。

日本というよりは

こうした点から見て分かるように、日本国内でもキカイダー REBOOTは中々の良作だったと評価している人が多い。実際に見て面白かったという人もいますが、それ以上のハワイの人たちにしたら新作が公開されて興奮冷めやらないほどの支持を集めた。アメリカ本土での人気はともかく、ハワイの中ではキカイダーを愛する人達が多いというから。ファンにしてみればある意味聖地と言っていいかもしれません。

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